糖尿病でもワインはおすすめ?選び方と注意点

糖尿病でもワインを楽しむための選び方と飲み方ガイドの表紙画像。赤ワインのグラスと健康的な食卓のイメージ。 全般

こんにちは。ワインワインワイン運営者の「wain3」です。

糖尿病と診断されたけれどワインは飲んでも大丈夫なのかおすすめの飲み方はあるのかと気になっている方も多いのではないでしょうか。実はお酒の種類や飲み方に気をつければ糖尿病の方でもワインを楽しむことは十分に可能です。血糖値への影響や赤ワインと白ワインのどっちが良いのかということや糖質やカロリーの低いおつまみに関する知識を正しく身につけることが大切です。この記事では私が調べた情報を基に無理なくワインと付き合うためのポイントをお伝えします。

  • ワインの糖質量やカロリーの目安と正しい選び方がわかります
  • 赤ワインと白ワインそれぞれのメリットや特徴を比較できます
  • 血糖値の急上昇を抑えるおつまみや飲み方のコツを知れます
  • 糖尿病の方がアルコールを楽しむ際の具体的な注意点を学べます

糖尿病の方へワインのおすすめの選び方を解説

ここでは、糖尿病の方がワインを選ぶ際に知っておきたい基本的な知識についてお話しします。単に「糖質が低いらしい」という噂レベルではなく、糖質やカロリーの具体的な数字や、体に優しい種類の選び方など、私が徹底的に調べた情報を整理してみました。正しい知識があれば、漠然とした不安なくワインを楽しめるようになりますよ。

ワインの糖質量とカロリーの真実

まず最初に解決しておきたいのが、ワインに含まれる糖質とカロリーについての疑問ですよね。一般的にお酒は糖質が高いイメージがありますが、実はワインは「醸造酒」の中では驚くほど糖質が低めなんです。

なぜワインの糖質が低いのか、その理由は「発酵」のプロセスにあります。ワインはブドウ果汁に含まれる糖分を酵母が食べて、アルコールと二酸化炭素に分解することで作られます。つまり、しっかり発酵させた辛口のワインであれば、原料の糖分のほとんどがアルコールに変わっているため、結果として残る糖質(残糖)はごくわずかになるのです。

公的なデータを見てみましょう。文部科学省のデータベースによると、赤ワインや白ワイン(辛口)の糖質は、100mlあたりおよそ1.5g〜2.0g程度とされています。これは、同じ醸造酒であるビールや日本酒、あるいは甘いカクテル類と比べるとかなり低い数値です。

酒類(100mlあたり) 糖質目安 カロリー目安
赤ワイン 約1.5g 約73kcal
白ワイン(辛口) 約2.0g 約73kcal
ビール(淡色) 約3.1g〜 約40kcal〜
日本酒(純米酒) 約3.6g〜 約103kcal〜
梅酒 約20.7g〜 約156kcal〜

(出典:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』

赤ワイン・白ワイン(辛口)とビール・日本酒・梅酒の糖質量を比較した棒グラフ。ワインが低糖質であることを示す図。

カロリーに関しても、100mlあたり約70kcal〜75kcal程度です。蒸留酒(ウイスキーや焼酎)は糖質ゼロですが、食事と一緒に楽しむ食中酒として考えると、ワインは非常にバランスの取れた優秀な選択肢と言えるのではないでしょうか。

赤ワインと白ワインはどっちが良い?

「赤ワインと白ワイン、糖尿病にはどっちが良いの?」という疑問もよく耳にしますし、私自身も気になって調べてみました。結論から言うと、成分的な期待値で言えばどちらかと言えば赤ワインがおすすめされることが多いようです。

その最大の理由は、後述する「ポリフェノール」の含有量にあります。赤ワインはブドウの果皮や種子ごと漬け込んで発酵させるため、そこに含まれる抗酸化成分がワインにたっぷりと溶け出しています。いくつかの研究では、この赤ワイン特有の成分が、インスリンの働きを助けたり、合併症の原因となる酸化ストレスを和らげたりする可能性が示唆されています。

白ワインにもメリットはある

だからといって「白ワインはダメ」というわけではありません。白ワイン、特にキリッとした辛口には「酒石酸(しゅせきさん)」などの有機酸が豊富に含まれており、強い殺菌作用や腸内環境を整える働きが期待されています。また、海外の研究では辛口白ワインにも体重管理や代謝への良い影響があるという報告もあるようです。

私としては、「健康のために無理して赤を飲む」よりも、その日の食事や気分に合わせて基本的には好みの「辛口」を選んで楽しく飲むのが一番精神衛生上も良いのかなと思います。ストレスも血糖値の大敵ですからね。

赤ワインのメリット(ポリフェノール・抗酸化作用)と白ワインのメリット(有機酸・殺菌作用)を比較したイラスト解説。

辛口を選ぶべき理由と甘口の注意点

ワイン選びで何よりも重要なのが、この「辛口(ドライ)」を選ぶという点です。ここを間違えると、せっかくの低糖質というメリットが台無しになってしまいます。

ワインにおける「辛口」とは、単に味が辛いわけではなく、「糖分がほとんど残っていない」という意味です。逆に「甘口」や「貴腐ワイン」、「アイスワイン」などは、発酵を途中で止めたり、糖度の高いブドウを使ったりして、あえて糖分を残しています。これらはデザートワインとも呼ばれ、100mlあたりの糖質が10g〜40gを超えることも珍しくありません。

注意点:ラベルの表記をチェック ワインショップやスーパーで選ぶ際は、POPや裏ラベルの表記を必ず確認しましょう。国や地域によって表記は異なりますが、以下のキーワードを目印にしてください。

  • 選んでOK(辛口): 辛口、Dry(ドライ)、Brut(ブリュット / スパークリング)、Sec(セック / 比較的辛口)
  • 避けるべき(甘口): 甘口、Sweet(スイート)、Doux(ドゥー)、Moelleux(モワルー)、Demi-Sec(ドゥミ・セック / 半甘口)
ワインボトルに記載された「辛口(Dry/Brut)」と「甘口(Sweet/Doux)」のラベル表記の見分け方リスト。

私もお店で選ぶときは、店員さんに「糖尿病を気にしているので、しっかりとした辛口(ドライ)をお願いします」とはっきり伝えるようにしています。そうすれば、プロが適切な一本を選んでくれますよ。

ポリフェノールが持つ健康効果

先ほど少し触れましたが、ワイン、特に赤ワインに含まれるポリフェノールには、糖尿病の方にとっても嬉しい効果が期待されています。

代表的な成分である「レスベラトロール」や「アントシアニン」には、非常に強い抗酸化作用があります。糖尿病で怖いのは、高血糖によって血管が傷つき、動脈硬化などの合併症が進むことですよね。ポリフェノールは、体内の活性酸素を除去し、血管の健康を守る手助けをしてくれると考えられています。

フレンチ・パラドックスをご存知ですか? バターや肉などの動物性脂肪を多く摂る食生活にもかかわらず、フランス人には心疾患による死亡率が低いという現象のことです。これには赤ワインを日常的に飲む習慣が深く関係していると言われています。もちろん「飲み過ぎ」は逆効果ですが、適量であれば健康寿命を延ばす可能性があるというのは希望が持てますね。

もちろん、ワインは「薬」ではありませんので過信は禁物です。しかし、どうせお酒を嗜むのであれば、単なるアルコール摂取だけでなく、少しでも体に良い成分が含まれているほうが罪悪感も少なく楽しめるのではないでしょうか。

知っておきたい避けるべきワインの種類

糖尿病の方が具体的に避けたほうが良いワインの種類についても、改めて整理しておきます。基本的には「甘い」と感じるワインはNGと考えたほうが安全です。

  • 貴腐ワイン・アイスワイン: 蜂蜜のように甘く、糖質が非常に高い高級デザートワインです。少量でも血糖値を跳ね上げるリスクがあります。
  • 甘口のスパークリングワイン: イタリアの「アスティ」や、ラベルに「Doux」「Demi-Sec」と書かれたものは糖分が多いです。乾杯の際は「Brut(辛口)」を選びましょう。
  • ポートワイン・シェリー酒(一部): これらはアルコール強化ワインと呼ばれ、発酵途中でアルコールを添加して甘味を残しているものが多いです。特にポートワインは甘さが強いので要注意です。
  • フルーツワイン・サングリア: ワインに果汁や砂糖、シロップを添加して作られています。飲みやすくて美味しいですが、ジュース同様に糖質が高くなりがちです。

これらは口当たりが良くてついつい飲みすぎてしまう危険性もあります。血糖値のコントロールを第一に考えるなら、日常的に飲むのは控えたほうが良いかなと思います。

糖尿病とワインのおすすめな付き合い方と注意点

ワインの選び方がわかったところで、次は具体的な飲み方や、一緒に楽しむおつまみ、そして忘れてはいけない注意点についてお話しします。ワインはただ飲むだけでなく、食事との組み合わせやタイミングを工夫することで、血糖値への影響を最小限に抑えることができます。

1日に飲んでも良い適量の目安

いくら糖質が低いと言っても、アルコールそのものにカロリーはありますし、飲み過ぎは肝臓への負担になります。では、具体的にどのくらいの量が「適量」なのでしょうか。

一般的に、厚生労働省などが推奨する「節度ある適度な飲酒」の目安は、純アルコール換算で1日約20g程度までとされています。これを一般的なワイン(アルコール度数12%〜14%)に換算してみましょう。

  • ワイングラス(125ml)の場合: 約1.5杯
  • 量にすると: おおよそ150ml〜200ml程度
ワインの適量がグラス1.5杯(純アルコール約20g)であることを示すイラスト。週2日の休肝日を推奨。

「ボトル半分くらい平気で飲んじゃう」という方もいるかもしれませんが、それは明らかに飲み過ぎのラインに入ってしまいます。また、これはあくまで「健康な成人」の目安であり、女性や高齢者、アルコール代謝能力が低い方は、この半分程度(グラス1杯)にしておくのが賢明です。

毎日飲むのではなく、週に2日は「休肝日」を設けて肝臓を休ませることも、長くワインライフを続けるためには必須のルールですね。

血糖値を抑えるおすすめのおつまみ

ワインを飲むときは、一緒に食べるおつまみ選びも非常に重要です。むしろ、ワインそのものよりも、一緒に食べる食事の内容が血糖値を左右すると言っても過言ではありません。

糖質の多いおつまみ(ピザ、パスタ、スナック菓子、ドライフルーツなど)を選んでしまうと、せっかく辛口ワインを選んでも意味がありません。私のおすすめは、タンパク質や良質な脂質、食物繊維が豊富な食材を中心にしたメニューです。

ワインに合う低糖質おつまみリスト

  • チーズ全般: パルミジャーノなどのハード系や、カマンベールなどの白カビ系。糖質が低く、カルシウムも摂れて満足感があります。
  • ナッツ類: 素焼きのアーモンドやクルミ。良質な脂質とビタミンEが摂れます。(ハニーローストなどは避けましょう)
  • オリーブやピクルス: 塩分には注意が必要ですが、ワインとの相性は抜群です。
  • ハイカカオチョコレート: カカオ70%以上のもの。少し食べるだけで赤ワインと素晴らしいマリアージュを楽しめます。
  • 魚介のカルパッチョ: オリーブオイルをかけた白身魚やタコは、白ワインに最高に合います。
  • 冷奴や枝豆: 実は白ワインやスパークリングによく合いますし、植物性タンパク質が豊富です。

食べる順番も大切です。いきなりワインを流し込むのではなく、まずは野菜や海藻類(ベジファースト)、次にチーズや肉魚(プロテインファースト)を食べてからワインを飲むことで、血糖値の急上昇を緩やかにする効果が期待できます。

おすすめの低糖質おつまみ(チーズ、ナッツ等)と、野菜・タンパク質から食べるベジファースト・プロテインファーストの図解。

飲むタイミングと低血糖への対策

糖尿病の方がお酒を飲む際に、高血糖と同じくらい、あるいはそれ以上に気をつけなければならないのが「低血糖」のリスクです。

「お酒を飲むと血糖値が上がるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は逆のことが起こり得ます。アルコールが体内に入ると、肝臓は毒であるアルコールの分解を最優先に行います。その間、肝臓が本来行っている「糖新生(体内で糖を作り出し、血糖値を維持する働き)」が一時的にストップしてしまうのです。

肝臓がアルコール分解を優先することで糖新生が止まり、低血糖になりやすくなるメカニズムの図解。

寝酒は特に危険です 夕食後、時間が経ってから寝酒としてワインを飲むと、睡眠中に低血糖(夜間低血糖)を起こし、気づかないまま昏睡状態になるリスクがあります。これは命に関わることもあるため、絶対に避けなければなりません。

対策:必ず食事と一緒に楽しむ 「すきっ腹にワイン」は絶対に避けましょう。夕食時など、食事と一緒にゆっくり飲むことで、低血糖のリスクを減らし、アルコールの吸収スピードも穏やかになります。また、飲酒の前後にはお水をしっかり飲む(和らぎ水)ことも忘れずに。

特に、インスリン注射やSU薬などの血糖降下薬を使用している方は、低血糖が起こりやすくなるため、事前に主治医に「お酒を飲んでも良いか」「気をつけるべき点は何か」を相談しておくことが必須です。

糖質オフや機能性ワインの活用

最近では、健康志向の高まりに合わせて「糖質オフ」や「酸化防止剤無添加」を謳った機能性ワインも増えてきました。

スーパーなどで見かける「糖質30%オフ」や「糖質ゼロ」といった表記のあるワインは、通常のワイン製造工程に加え、さらに糖分を取り除く処理をしていたり、ブレンドを工夫していたりします。これらは通常のワインよりも確実に糖質が抑えられているため、より安心して飲める選択肢の一つです。

かつては「機能性ワインは味が薄い」なんて言われることもありましたが、最近は技術が進歩して、普通のワインと遜色ないくらい美味しくなっています。「どうしても普通のワインだと数値が心配」という方は、まずはこういった機能性ワインから試してみるのも良いかもしれません。パッケージに糖質量やカロリーなどの成分表示が詳しく書かれていることが多いので、食事管理もしやすいというメリットもあります。

糖尿病の方にワインをおすすめする総括

最後に、これまでのポイントをまとめます。

糖尿病であっても、合併症が進行しておらず、医師から禁酒を指示されていない限り、正しい知識とルールを守ればワインを楽しむことは可能です。大切なのは以下の3点です。

  1. 辛口(Dry)を選ぶこと: 甘口やデザートワインは避ける。
  2. 適量を守ること: 1日グラス1〜2杯までとし、休肝日を作る。
  3. 食事と一緒に楽しむこと: 空腹時を避け、低糖質なおつまみと合わせる。
糖尿病の方がワインを楽しむための3つのルール(辛口を選ぶ、適量を守る、食事と合わせる)のまとめスライド。

私自身、ワインは単なるアルコール飲料ではなく、食事を彩り、人生を豊かにしてくれる素敵なパートナーだと思っています。病気だからといって楽しみを全て諦めるのではなく、賢く付き合っていくことで、ストレスなく豊かな食生活を送れるのではないでしょうか。

ただし、体調や薬の処方状況は人それぞれ異なりますので、最終的な判断は必ず主治医の先生にご相談ください。ご自身の体と相談しながら、無理のない範囲で、美味しいワインライフを楽しんでくださいね。

この記事を書いた人
wain3(ワインさん)

ワインと旅をこよなく愛する会社員。
専門家ではない「いち生活者」のリアルな目線で、心から「良い」と感じたモノ・コトだけを、正直な言葉で綴っています。「日常に、ほんの少しの贅沢と発見を」がモットー。

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